プログラム

コンペティション部門

©︎2023松田正隆/屋号 河野知美 映画製作団体

ワールド・プレミア
『水いらずの星』
監督:越川道夫
2023/164分/日本/日本語/FHD
岸田國士戯曲賞受賞経験のある劇作家・演出家、松田正隆の同名戯曲を越川道夫監督が崖っぷちのユーモアを効かせ、大胆に映画化。舞台は、香川県の坂出、寂れたアパートで女が一人暮らしをしている。女はかつて、長崎県の佐世保で夫と暮らしていたが、別の男と駆け落ちをした後、一人で坂出に流れ着き、スナックで働いて生計を立てている。そんなある日、夫が女のアパートを訪ねて来て、二人は長年の空白の時間を埋めるように、お互いのことを少しずつ語り出す。本作のプロデューサーでもある、主演女優河野知美の”顔”は、映画の主戦場と化していて、何人もの女性が憑依しているかのように幾通りにも変幻する。

<監督プロフィール>
越川道夫
1965年生まれ。演劇活動、劇場勤務を経て映画の配給宣伝をする一方、『海炭市叙景』(2010)、『かぞくのくに』(2012)等の映画制作に関わる。2015年初監督作『アレノ』で高崎映画祭ホリゾント賞、2018年『海辺の生と死』で日本批評家大賞新人監督賞を受賞している。